人を見る目
最近、中小企業支援の為の、貸出資金の充実と銘打って、30兆円規模の予算投入などと言う記事が新聞紙上を賑わせている。
しかし、中小企業を真面目に営む我が身には、又、同業の社長との話などから判断すれば、その恩恵に与れそうな実感は伴わない。相変わらず、銀行の財布の紐は固く、貸し渋りの状態は続いているような気がする。確かに絶賛を浴びるような決算内容ではないには違いないが、人がどういう思いで事業を営んでいるのか、どのような方針で業務が推移しているのか、そして業績不振なまでも、過去から較べて、どのように経営内容が改善されてきているのか、そして今後の発展の可能性はどうなのか、経営方針は堅実なものかどうか、ということに対してはは全く無頓着なものを銀行の窓口では感じる。
ただ、決算書の内容を見てひとつでも△マークがあれば、その点を突付かれ「これは難しいですね」と勿体つけた言い方をされる。
以前、15年間不良債権の回収を担当する銀行マンの話を聞いたことがある。「政府から資金が投入されても、それを確かな目で融資できる銀行マンが少なくなった。確かにデータを見ての分析力はあるが、人を見極める力が乏しい。だから、狡猾な手合いに騙されての融資を実行し、結果、不良債権になってしまう。」・・・興味深い話だった。
確かに情報量が多くなった昨今、いろいろなデータが散乱し、その収集と分析はあらゆる判断の基礎となるには違いないが、肝心の人間というものを、しっかり見て、判断するという意識が現代人には欠如しているような気がする。
いろんな箇所で感じる「対話不足」・・これが現代人の特長のような気がする。それが為に人を見る目が養われず、誤った判断に結びついていくように思えてならない。
すべての銀行がそうとは言わないし、勿論、話をよく聞いてくれる銀行マンもいる。
しかし、数字に表れたデータだけで判断され、人の思いというものを聞いてくれないことに淋しい思いがする。
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